ホイールバランス調整について

●よくお店などで新品のタイヤに交換をした後に、そのタイヤを変な機械（？）に取り付けてタイヤを高速でクルクル回転させるのを御覧になったことがある方がいらっしゃると思います。これが俗に言うホイールバランス調整と言って我々が毎日やっていることなんですが、ご存知ない方の為にちょっとご紹介したいと思います。

このホイールバランス調整（略してバランス調整）が何故必要なのかというと、それはどんなタイヤ＆ホイールも真円ではないからなんです。

例えばハンマー投げの選手を考えて下さい。彼らは最初は小さく頭上で回転させていたハンマーを段々回転力が増してくるとともに自分の体重を後ろに倒してハンマーの遠心力に負けないようにその場で回転力をどんどん増していきます。実は、このハンマー投げの選手が回転するハンマーの遠心力にひっぱられる力と同じ力だけ体を後ろに倒す行為がバランス調整の原理なんです。

つまり、本当に真ん丸のタイヤであれば、回転するコマのようにどんなに速いスピードで回転しても回転軸がブレることはありませんが、これにわずか２０グラムの重さの偏りがあっても、１００ｋｍ／ｈ近いスピードで回転すると軸がブレるといった現象がおこります。そうすると、前輪の場合はハンドルがガタガタ揺れ出し、後輪の場合は車体全体が振動を起こします。

ですから、こういった現象が起きないようにするために、新品のタイヤに交換した時にバランス調整をする訳です。メーカー純正ホイールの場合はリム（ホイールのふち）に必要な量のウエイト（重り）を付けますが、市販のアルミホイールの場合は見た目に見えないようにホイールの裏側に両面テープで板状のウエイトを貼り付けます。

皆さんが何気なくお乗りになっているクルマのタイヤにも、こういった気配りがされている訳なんですが、お気付きになられてましたでしょうか？。

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