●この摩擦係数μ(ミュー)は、物体と路面の滑りにくさを表したもので、1kgのおもりを1kgの力で引っぱれる時の摩擦係数が1となります。
普通、乾燥したアスファルト(μ=0.8前後)
→濡れたアスファルト(μ=0.6〜0.4)
→雪路(μ=0.5〜0.35)
→圧雪路(μ=0.35〜0.2)
→氷結路(μ=0.2〜0.1以下)
の順にμは低くなっていきます。ただし、乾燥路面に急に雨が降り出した時は、路面上のホコリや泥などの影響で摩擦係数は急激に低下します。(雪路と同じぐらいになります)
さらに、この摩擦係数をどんな風に使うかと言うと、路面の状況から制動距離を導き出すために使用します。たとえば、あるスピードで走っている時の制動距離を知りたい時などは次のような計算をします。
ですから同じ100km/hで走っていても、乾燥路と雨の降りはじめの路面とでは(摩擦係数μが変わるので)倍近い制動距離になる時があるんです。是非気を付けて下さい。